第 3 回 - Perl 入門(1)

[10/11, 2009 H.Aman]
67x27(1669bytes) 【例題 1】

はじめに

今回は趣きを変えて Perl という スクリプト言語 を学ぶ.
一般にスクリプト(script)言語では, コンピュータを動かすためのスクリプト(台本) がプログラムに相当する. 言語処理系はそのスクリプトの記述内容に従ってコンピュータを動作させる.
前回までに学んだシェルスクリプトは, シェルに実行させたいコマンド列をスクリプトとして用意したものであり, シェル(正確には bash)がそのスクリプトの記述内容に従ってコマンドを実行していくというものであった.

混乱を招くかもしれないが, プログラミング言語とスクリプト言語の間に明確な定義の違いはない.
しかしながら多くの場合,「スクリプト言語」というと 「それぞれ何か特定の分野の処理を得意としていて, スクリプトを少し書くことですぐに用事を済ますことができる」 という手軽なプログラミング言語のイメージが持たれている. また,コンパイルも不要ですぐに実行できる(インタプリタ方式)ものが主流である.

つまり,プログラミング言語の中でもやや限定的で, 特定の用途においては簡単なスクリプトを用意することで目的を達成できるという言語である. 例えば,シェルスクリプトならば,Unix コマンドをまとめて実行するという用途を得意としている. 全く同じ処理を C 言語で書こうとすると,それなりの知識と労力を必要とする.
Javascript も同様であり,Web ブラウザ上で警告ウィンドウを表示するといったことは簡単にできる. やはり同じことを C 言語で書こうとすると容易ではない. ただし,得意とする用途が限定的であるため, 汎用的に使おうとすると逆に無理が生じるということも頭に入れておいてもらいたい.
スクリプト言語は適材適所での利用が効果的かつ現実的である.

今回は,テキスト処理を得意とする Perl について学ぶ.